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スペインの景色から感じるリン酸の話

私事ですが、お休みをいただきスペイン旅行に行ってきました!全体的にとてもいい旅行でしたが、ここでは仕事なので農業に関することを・・・。

ミズホでここ数年MリンPK類の販売休止や価格変更が頻繁にあったように、日本では肥料原料であるリン鉱石を100%輸入に頼っていて、リン酸は安定して手に入れることが難しい貴重な肥料成分です。では、スペインはどうなのかというと、海を挟んだお隣の国モロッコからリン鉱石を仕入れているようです。「白い村」として有名なミハスの展望台からは海の向こうのモロッコがうっすらと見えました。日本にとっては韓国や台湾がお隣の国ですが、スペインにとってのモロッコはそれ以上に近い存在なのかもしれません。そのミハスのあるアンダルシア州は見える景色のほぼ全てがオリーブの木で、少しずつ北東に進んでいったバレンシア州ではオレンジやぶどうの木、そして野菜を栽培しているであろうビニールハウスが見えましたが、そのような実りもモロッコ産のリン酸が支えているのかもしれません。

 

 

 

 

ミハスから見えるモロッコ

そしてスペインがモロッコから影響を受けたのはリン鉱石だけでなく、宗教もあります。現在のスペイン国民の70%はカトリックのキリスト教徒ですが、8世紀から15世紀まではモロッコ等からやってきたイスラム教徒の支配下にありました。アンダルシア州のグラナダはスペインの中でもイスラム教徒が最後まで支配していた町で、イスラムの最高傑作と言われるアルハンブラ宮殿があります。実際に見てこそわかる美しさもありますが、思わず「きれい!」と口に出ました。この宮殿の美しさを支えているのが、砂漠からやってきたイスラム教徒が大事にしてきた3要素「水、花、実のなる木」です。宮殿内にはバラやオレンジが多く植えられています。ムハンマド11世はキリスト教徒に降伏してグラナダからモロッコのほうへ去るとき涙を流すほどだったようです。将来、庭付きの家を持つ機会があれば花や実のなる木を少しでも植えたいなあと憧れました。そのためには「実肥」とも言われるリン酸肥料は欠かせませんね。

日本を出ると、蛇口を捻って出る水がお金を出さないと手に入らなかったり、日差しが数倍強かったりと一個人の手ではコントロールできない要素もいっぱいあります。それでもリン酸のように植物が必要とするものはほぼ変わらず、環境に合わせて人間が植物の手入れをして、美味しさや美しさが守られるものだと感じました。Mリンカリンの「リン酸を効かせる」をより実感するために、まずは日本の中のコントロールできる要素をよく調べて、Mリンカリンを合わせてみたいと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

花と木のあるアルハンブラ宮殿

2025.09.17|ブログ,果樹,野菜

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