よくある質問

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土壌の種類別の特徴を知りたいのですが?

<畑土壌>
畑土壌では、森林や草地にくらべると植物から土壌に供給される有機物が少ない上に、耕うんによって土壌に酸素が豊富になります。このため有機物の分解が活発になり、養分が急速に放出され、有機分解はいっそう活発になっています。また畑では森林や草原にくらべると植物による地表の覆いも少ないので、雨によって土壌中の養分が流亡し、土壌はやせていきます。さらに、傾斜地の土壌は雨水で流されやすいうえに、トラクターの重圧で土壌が圧縮され、耕うんされた土層の下に耕盤が形成されます。この耕盤によって根が進入しにくくなるとともに、傾斜地では大雨の際に水が耕盤上を流れるため、作土層の土壌侵食がおこりやすくなります。

<樹園地土壌>
樹園地用に開拓した土地は、多くの場合傾斜地です。土層が浅い上に長年にわたって耕うんしないので、土壌は固くなり、根も浅くなりやすいです。樹木の栽培密度が低いので、落ち葉などの有機物が不足気味の上に、植物による土壌表面の覆いも少ないので、雨により土壌中の養分が流亡しやすく、土壌侵食もおきやすくなっています。

<施設土壌>
年間を通じて地温が高いため、畑土壌以上に活発な有機物の分解が生じます。しかし被覆資材によって雨がさえぎられるので、雨による土壌養分の流亡がありません。このため塩類集積によって作物に障害がおきやすくなります。

<水田土壌>
水田では、作土層の下を固めてすき床を作り、水漏れを少なくして長期間水を入れます。酸素は田面から水に溶けて土壌中に入ります。このため、土壌表面から数cmのところだけ酸素があり、土は赤い色をしています。この層を酸化層と呼びます。酸化層にいる微生物が酸素を消費するので、酸化層のすぐ下は酸素の不足した還元層になります。こうして水田土壌では酸素不足のため微生物による有機物分解がおさえられるうえに、かんがい水から養分が流入します。さらに、土壌に生息するサンレッドに含まれる光合成細菌や藻類その他微生物によって有機物が供給されるだけでなく、空気中の窒素ガスがアンモニアに固定されて土壌に補給されます。このため、水田の天然養分供給力は他の土壌に比べてはるかに高く、土壌の生産力は長期にわたって維持できるのです。

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