技術部長が語るページ

「人間の健康」と農産物の関係

人間が生きていくために欠かせないものに「食べ物」や「酸素」及び「水」があります。
その内、「食べ物」とは、野菜や穀物及び肉などの「農産物」や魚介類が主体になっています。

農業は、人間の生活に伴って排出される大気中の炭酸ガスを吸収して「酸素」も作る産業です。
従って、農業とは「農産物」と同時に「酸素」を作りながら、地球環境を保護する機能もあるのです。

しかし、農産物の中には、ビタミン群や栄養価の低い農産物や、亜硝酸態チッ素(毒素)を含有する苦味のある『病態の農産物』も販売されていることがあります。

そこで、重要なことは『人間の健康に貢献する農産物』であるか、『健康を阻害する農産物』であるかを見分ける方法を知る必要があるのです。

体に良い『健康な農産物』の見分け方

代表的な作物別に「体に良い健康な農産物」と「品質の悪い病態の農産物」を区分けすると

  体に良い『健康な農産物』 品質の悪い『病体の農産物』
レタス 切断部が変色しにくい  ・ 甘い 切断部が赤~褐色に変色しやすい ・ 苦い
キャベツ シッカリと巻いている ・ 甘い 葉と葉の間に空間がある ・ 甘みが少ない
ホウレンソウ 葉に照りがある ・ 緑色 ・ 甘い 照りが無い ・ 暗緑色 ・ 腐りやすい ・ 苦い
タマネギ 硬い ・ 腐りにくい ・ 甘い 軟らかい ・ 腐りやすい ・ 苦味がある
ジャガイモ 細胞が緻密 ・ 煮崩れしない 空洞がある ・ 煮崩れしやすい ・ 腐りやすい
ダイコン 細胞が緻密である ・ スジがない ・ 甘い 内部に白い斑点がある ・ スジが残る ・ 苦味がある
ニンジン 葉の切断部と中心の円径が小さい ・ 甘い 葉の切断部と中心の円径が大きい ・ 苦い
レンコン 穴が小さい ・ 変色しにくい ・ 甘い 穴が大きい ・ 変色しやすい ・ 甘味が少ない
ナガイモ とろろ芋で変色しない ・ 粘りが強い とろろ芋で変色する ・ 粘りが弱く水っぽい
カボチャ 硬くて包丁が入りにくい ・ 甘い 軟らかく簡単に切れる ・ 煮崩れしやすい
スイカ 皮が薄い ・ 種が黒い ・ 赤色が濃い ・ 甘い 空洞がある ・ 未熟種が多い ・ 甘味が少ない
メロン 果肉が厚い ・ 果形が球体 ・ 甘い 果肉が薄い ・ 外皮の凹凸 ・ 甘味が少ない
キュウリ 半分に割ったものがくっ付く ・ 甘い 割ったものがくっ付かない ・ 苦味がある
ナス 重量感がある ・ 小さい種がある 軽い ・ 皮に照りがない ・ 種がほとんどない
トマト 肉厚 ・ ゼリー質もシッカリ ・ 甘い 肉薄 ・ ゼリー質が水っぽい ・ 空洞がある
ピーマン 肉厚 ・ 焼いたとき甘くなる 肉薄 ・ 焼いたとき苦味がある ・ 腐りやすい
イチゴ 空洞がない ・ 腐りにくい ・ 甘い 中心に空洞がある ・ 甘くない ・ 腐りやすい
ミカン 表皮の細胞が緻密 ・ 内皮も薄い ・ 甘い 皮が厚い ・ 表皮がざらつく ・ 浮皮となる
リンゴ 皮色は朱赤 ・ 種がシッカリ ・ 甘い 皮色は紫赤 ・ 未熟な種が多い ・ 切断面の変色

※全体的に、体に良い健康な農産物とは、「甘みがある」「腐りにくい」「硬い」などの特徴があります。

「おいしい農産物」は安全である

私たちの味覚には、主に「甘味」「旨(うま)味」「苦味」「酸味」「辛味」などがあります。「五味」に「歯ごたえ」や「舌触り」及び「香り」を加えながら総合的に判断して「おいしい」か「まずい」かを決定します。中でも「甘味(糖質)」と「旨味(アミノ酸)」は「おいしい食べ物」の決め手になる味覚です。

子供たちは、本能的に「甘くて旨いもの」を食べたがります。これは、子供たちが生きるために必要なエネルギー源である「甘いもの(糖質)」と、体を大きく成長させるための「旨いもの(アミノ酸)」を積極的に体内に取り入れやすくするための大切な機能でもあります。同様に、子供たちは、「苦いもの」や「酸っぱいもの」を「まずい」と感じ、食べたがりません。これも「苦いのも」や「酸っぱいもの」の中には、毒素や有害な成分がたくさん含まれることが多く、これらを「まずい」と感じるように機能している「生きるための大切な本能」といえます。

農産物でも、一般的には「おいしい」と感じる農産物は生きるために必要な安全な農産物で、「まずい」と感じる農産物は食べないほうがよい危険な農産物であると判断すべきなのです。
「おいしい農産物」=「安全な農産物」ということがいえるでしょう。

栽培現場では、「健康な作物」ほど「光合成能力が高く(糖質の生産能力が高く)」なります。また、「光合成能力の高い」作物は、糖質(炭水化物)の含有量が増加しますから、作物体内の「炭素率(炭素/チッ素比)が高い状態」と表現し、甘味の強い農産物に仕上がります。

この炭素率の高い農産物を生産することは「おいしい農産物」を作るために不可欠な技術になります。また、光合成の促進は、作物を硬くすると共に、病原菌に対する抵抗力や免疫力を強くすることでもありますから、耐病性の高い(減農薬~無農薬栽培)作物になり、安全な農産物を生産するためにも「光合成を促進する技術」が重要になるのです。

おいしい農産物

「健康な作物」を作るために

私たち人間と同じように、作物も「吸収する養分のバランス」が崩れると病気になってしまいます。特に、多収穫を狙った多肥栽培や肥料中のチッ素成分を主体に吸収した「チッ素過多」の作物は、耐病性が大幅に低下した状態で生育しますから、農薬に頼らざるを得ない栽培方法といえます。

吸収されたチッ素は、作物体内で糖質と生合成されてアミノ酸やタンパク質に変化します。吸収されたチッ素をアミノ酸やタンパク質に生合成することを「チッ素の消化」と呼びます。
この時、作物体内に十分な糖質がない場合や、生合成のエネルギーであるATP(アデノシン三リン酸)が不足しているとチッ素は消化されずに残り、「未消化態チッ素」が発生します。この未消化態チッ素がたくさん残っている状態の作物を「チッ素過多」の作物と呼びます。

また、「チッ素過多」の状態で生育する栽培方法では、作物が柔らかくなるため「倒伏」しやすくなったり、収穫された農産物の糖質が少ないため、甘味が弱く「まずい農産物」になってしまうのです。同時に、「チッ素過多」で生育した農産物(特に葉菜類)では、「亜硝酸態チッ素(毒素)」が作物体内に残った状態で収穫されることもあり「毒性のある危険な農産物」が生産されていることになります。
「チッ素過多の農産物」=「まずい作物」=「危ない作物」という相関関係があるのです。

従って『健康な作物』を栽培するには、必要とする養分をバランスよく吸収させる必要があります。これは、おいしい農産物を生産するためにも、耐病性を強化するためにも、光合成を促進して未消化態チッ素(毒素)を減らすためにも大切なことになります。
そこで、作物の光合成を促進するために、中心的な働きをする「リン酸」が重要になってきます。作物に吸収されたリン酸は、作物体内で「ATP(アデノシン三リン酸)」に生合成された後、太陽エネルギーを光合成エネルギーやチッ素の消化エネルギーに転換する役割を担います。従って、リン酸が十分に吸収されない作物では、光合成がスムーズに行われないため、食味が悪くなると同時に、病気が発生しやすくなってしまいます。

また、光合成の促進には「マグネシウム」と「カルシウム」も重要な働きを持っています。ところが、光合成の主役となる「リン酸」は「マグネシウム」や「カルシウム」及び微量要素(ミネラル)である「鉄」「銅」「亜鉛」「マンガン」などと結合して、作物に吸収されにくいという特徴がある厄介な養分でもあります。このことを「リン酸の固定化」といいます。

私たち(Mリン農法)では、作物が吸収しやすい状態に発酵熟成したリン酸カルシウム肥料を使うことで、『リン酸』の吸収率を大幅に高めながら、同時に各種ミネラルの吸収も促進することができます。光合成を促進する「リン酸」と「マグネシウム」「カルシウム」「鉄」「マンガン」などの金属イオンの結合を防ぎながら、「作物が吸収する各種養分のバランスを整える」農法が『Mリン農法』であり、決してリン酸をたくさん施肥する栽培方法ではありません。
たくさんの方に自信を持ってお勧めできる「おいしくて安全な農産物」が『Mリン農産物』です。

「バランスの良い養分」を吸収させる技術

「リン酸や各種ミネラルをバランスよく吸収させ、光合成を促進するMリン農法」には次のような特徴があります。

Mリン農法で有機肥料を使うときには、作物にとって有効な放線菌や乳酸菌などの有効菌により発酵処理してから施肥しますから、有機肥料の欠点である「土壌の酸欠」や「根腐れ」を防ぎます。
光合成の促進は、発根性を高めながら、根酸の発生を促すことで病原菌の根からの進入を防ぐ機能も強化されるため、土壌病害の軽減にも有効です。
曇天や雨天などの日照不足の時でも光合成を促進できるため、作物生理の乱れを大幅に軽減されます。
チッ素過多が原因となって発生する生理障害(軟弱徒長、花芽分化遅延、結実不良など)を改善します。
光合成の促進で炭素率が高まると、作物が丈夫に生育しますから、農薬の使用量が大幅に減少し、安全な農産物が生産されます。
光合成の促進で、果実類は甘くなり、腐りにくい炭素率の高い(=高品質の)農産物が生産されます。
光合成の促進で、糖質の生産量が増加しますから、おいしくなると共に、増収効果が発揮されます。
光合成の促進で、大気中の炭酸ガスを糖質に変換しますから、地球環境の保護にも有効です。

この様に「光合成を促進するMリン農法」は、農産物の生産者、消費者共に有益な農法であり、
大気中の炭酸ガス濃度を減らしながら、たくさんの酸素を生産する『地球環境を保護する』農法であるといえます。

株式会社ミズホ 取締役技術部長 高田義彦

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Mリンとは?

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